近年、インターネットや雑貨店で簡単にコンタクトレンズを購入できるようになりました。そうした方法で購入したユーザーの多くが定期健診を受けておらず、目のトラブルが多いのが実状です。安易に手に入る時代だからこそ、その危険性や健診の重要性を理解しないまま使用を続ける人が多いのです。
初めて購入する際には医師による診察が必要となり、医師が目の状態をみて問題なく装着できるかを判断し、処方箋をもとにその人に合った度数のレンズが選択されます。しかしその後、日々問題なく使用していても気付かないうちに眼障害が進行していたり、レンズが傷付いていることがあります。そのまま使用を続けると、視力低下、眼病の悪化、更には失明という最悪の事態を招きかねません。
眼は非常にデリケートな器官であり、一度失った視力を回復することは困難です。レンズを清潔な状態で管理し、正しい方法で装着するなど日々の使用時の注意はもちろんのこと、そういった事態を避けるためには、定期健診を受けて医師にしっかりと診察してもらうことが大切です。
定期健診では、医師が専用の器具で目に特殊な光を当てて傷の有無や目の状態を診察します。眼障害の一例である角膜上皮障害は、レンズに付着した汚れ等が上皮を傷付け痛みや充血を引き起こすものです。こういった異常を早期発見できる機会なのです。また、視力が低下していればレンズの度数を変える必要があり、レンズの状態を確認し劣化があれば新しいものに交換する必要があります。自分の目を守るために正しい知識を持ち、正しく使用していくことが大切です。ただし、少しでも違和感や異常を感じた場合は、健診予定に関わらず直ちに医師に相談しなければなりません。